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LEGO お城シリーズ 10000 騎士休憩所 レビュー

LEGO お城シリーズ 10000 騎士休憩所 は、中世の宿屋を再現したセットです。


騎士休憩所は、過去2回販売されています。1986年に販売された「6067」と、2001年に「LEGO レジェンド」の企画で再販された復刻版の「10000」です。

ちなみに、このレビューで取り扱う騎士休憩所は、復刻版の「10000」の騎士休憩所になります。

「6067」と「10000」では、パーツの違いがあります。馬の鞍が「6067」は片側クリップ、「10000」は両側クリップです。

まずは、全体から見ていきます。









コンパクトながらも、とてもポップな色使いです。お城シリーズといえば灰色と黒の建造物ですが、このカラフルな建物からは、LEGOらしさが溢れています。さらに花まで咲いており、ほのぼのとした雰囲気です。
屋根もスロープをふんだんに使用しています。後年のお城シリーズ製品の屋根は、多くの場合においてプレートを斜めに設置する方法が採用されているため、この屋根はとても贅沢です。

ちなみに。
ブラックファルコン陣営でも遊べるように、ブラックファルコンの盾もあります。



ただ、少々気になる点もあります。
窓の位置が、屋根の中心線から1ポッチ横にズレているのです。


窓を表現するために使っているパーツが横3ポッチのアーチで、屋根の頂点が2ポッチの二面スロープです。
そのため、壁面の黒い部分(ハーフティンバーの軸組を表現した部分)が左右対称にならずにズレてしまうのは仕方ないのですが…。
一度気になってしまうと、目についてしまいます。
同じように、側面の窓も横3ポッチのアーチを使っているため、中心線からズレています。


1986年当時、他シリーズには横2ポッチの窓はなかったのでしょうか。(お城シリーズ以外は持っていなかったのでわかりませんが)

次に、ギミックを見ていきます。
入り口の扉と、窓の雨戸が開閉できるようになっています。




さらに、建物前面の壁もパカっと開きます。


前面の壁を開くことで、遊びやすさも向上します。
室内には、花で飾ったテーブルとイスが設置されています。


壁には、暖炉もあります。(たぶん、暖炉かと…)


内装に手を抜かないあたりも、さすがです。

ミニフィグを見ていきます。



ミニフィグは歩兵2人、騎兵1人、女将1人の4人です。
騎士の羽飾りが、細い羽飾りになっています。これは、説明書でそのように指示されているためです。


小物類も豊富です。


とても楽しいセットだと思います。
以上、騎士休憩所のレビューでした。

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