LEGO6085ブラックドラゴン城と、LEGO6080お城を比較してみました。
6080お城は1984年発売、6085ブラックドラゴン城は1988年に発売されました。
ブラックドラゴン城を守るブラックナイトは、お城シリーズにおける新たな主役になります。
そのため、旧主役の6080お城をブラッシュアップする意図があったのかもしれません。
まずは、外観から見ていきます。
城の大きさや構成など、全体的に似ていることがわかります。
次に、色について見ていきます。
これまで、お城シリーズではライトグレーの城壁が使われてきました。6085ブラックドラゴン城では、黒い城壁が使われています。
LEGOの素材として使用されているABS樹脂は、紫外線に弱い性質があります。長時間太陽光に晒されていると、変色や光沢劣化が起きるのです。
ライトグレーのブロックは、変色すると黄ばんできます。黒いブロックは、それが目立ちにくいのです。
LEGOファンにとって、変色は大変な恐怖です。黒い城壁は、イメージチェンジだけでなく変色対策としても秀逸であるといえるでしょう。
それでは、城の各部を見ていきます。
まずは城門から。
わかりやすい違いとしては、6080お城の直線的なデザインに対して、6085ブラックドラゴン城はコーナーパネルで丸みをもたせています。
また、城門の入り口も横幅が違います。6080お城の開口部は、横幅6ポッチです。
それに対して6085ブラックドラゴン城の開口部は横幅8ポッチで、広くなっています。
横幅の違いに伴い、落とし格子の幅も異なります。


また、跳ね橋の可動パーツも異なります。こちらは6080お城の跳ね橋です。稼働部分にピンホールを使用しています。
ピンホールの部分だけ、跳ね橋の横幅が4ポッチに狭まります。
こちらは6085ブラックドラゴン城です。ランプホルダーに馬上槍を倒して稼働させています。
横幅に干渉することがありません。
跳ね橋を巻き上げるリールも異なります。
6080お城は、リールの専用パーツを使用しています。
6085ブラックドラゴン城は、ホイールとピンホールを組み合わせて、リールを作っています。
また、落とし格子の糸を通すパーツも異なります。
次に、側防塔を見ていきます。
6080お城は城壁パネルにより直角ですが、6085ブラックドラゴン城はコーナーパネルにより丸くなっています。
側防塔の下に位置する牢屋も異なります。
6080お城は、入り口の横幅が3ポッチの小さめの牢屋です。
6085ブラックドラゴン城の牢屋は、入り口の横幅が5ポッチです。
また、6085ブラックドラゴン城の扉は城壁側に開きます。そのため、ミニフィグの出し入れもしやすくなっています。
基礎版のサイズを見ていきます。
二つの城は、後方の基礎版のサイズが違います。
基礎版のサイズが違うため、開いた状態でぴったりと接続できません。
二つの城は前方の基礎版は同じサイズですが、後方に使われている基礎版は、6080お城が16×22ポッチ、6085ブラックドラゴン城は16×16ポッチです。
ミニフィグを比べてみます。
人数、編成は双方とも同じです。
わかりやすい違いとして、兵士のトルソーに違いがあります。
6080お城のミニフィグは、紋章入りのサーコートを着用しています。
サーコートは、12世紀後半あたりから十字軍兵士(クルセイダー)が、鎖かたびらの上に着た羽織りです。戦場で敵味方を一目で区別するために着用しました。
トルソーのデザインには描き込まれていませんが、おそらくクルセイダー(ライオン騎士)の兵士も、サーコートの下に鎖かたびらを着込んでいると思われます。
一方、6085ブラックドラゴン城のミニフィグは、スケイルアーマーを着用しています。
スケイルアーマーの防御力は鎖かたびらとあまり変わらないようですが、生産性は鎖かたびらの方が優れていたようです。
トルソーの他に違いを挙げるなら、槍を持つ兵士の盾の有無、騎兵のマントの有無です。
6080お城の騎兵は全員マントを着用しているのですが、6085ブラックドラゴン城の騎兵は黒騎士だけです。
よく似た城ではありますが、細かい部分で違いを出しており、けっこう面白いです。
以上、「6085ブラックドラゴン城と6080お城を比べてみた」でした。
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