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LEGO お城シリーズ 6059 騎士の砦 レビュー

LEGO 6059 騎士の砦は、ブラックナイト軍が守る城壁と、ブラックファルコン軍の投石器で構成されているセットです。

海外では1990年に発売されましたが、日本では未発売でした。



英語圏での製品名は「Knight's   Stronghold」で、国内のフリマサイトなどでは「騎士の要塞」という商品名で出品されているようです。

6059は日本で販売されなかった製品なので、「騎士の要塞」が日本での公式名称かは不明です。

そのため、こちらでは英語圏での公式製品名「Knight's   Stronghold」を直訳した「騎士の砦」とさせていただいています。


ちなみに、「Stronghold」は要塞とも訳せますが、「要塞」を英語で直訳すると「fort」あるいは「fortress」です。(英語圏では「fortress」の略称として「fort」が使用されることが多いようです)


実用日本語表現辞典によると、要塞について下記のようになっています。

「fortress、fortともに、要塞の中でも堅固な構造物や充実した設備のある永久要塞という意味合いが強い。戦場における構造物や設備が充実していない要塞は、strongholdと訳すのが望ましい」


LEGOの英語圏における公式製品名で「fortress」と名付けられた製品には、LEGO 6074 Black Falcon's fortress(王子様の城)、LEGO 6276 Eldorado fortress(サブレ砦)などがあります。

今回レビューするLEGO 6059のセット内容は、それらの水準に達していません。

私は、軍事と政治の拠点として使用されるのが「城」で、城より規模が小さく、主に軍事目的の建造物を「砦」として解釈しています。

このことから、Strongholdの訳としては「要塞」より「砦」の方が適しているのかな、と考えています。(ご意見あるかもしれませんが、本稿の趣旨は砦の定義ではなくレゴのレビューですので、何卒ご勘弁ください)


前置きが長くなりました。

それでは、全体を見ていきます。まずは城壁から。






薄くてペラペラです。まるで書き割りみたい…。

次に、ギミックを見ていきます。
砦の城壁はヒンジパーツにより、角度を変えることができます。







お城シリーズではおなじみの牢屋もあります。


大きな城門を開くこともできます。


小さいながらも、お城シリーズの基本的な部分は取り入れてあります。


次に、投石器を見ていきます。
ブラックファルコンの投石器といえば、「6030 いしゆみ」がありますが、こちらの投石器も攻城戦仕様であるようです。





車輪にホイールを使わず、2×2ラウンドブロックを使用しているのが新鮮です。

投石器のギミックを見ていきます。
投石器は実際に弾を飛ばすことが可能です。

砲弾に見立てたラウンドブロックをセットします。


側面の軸棒が重りを固定しています。この軸棒を引き抜くことで、重りが下がり、弾を飛ばすことができます。
ちなみに、弾はたいして飛びません。


投石器には、大きく分けると「野戦用」と「攻城戦用」があります。
野戦用は「6039 いしゆみと騎士」の投石器のような、攻城戦用に比べて、戦場での組み立て時間が短く機動力がある中型〜小型です。

今回の6059の場合、ブラックナイトが守る砦に対して攻城戦用の投石器を持ち込んでいることから、ブラックファルコンとブラックナイトは敵対関係のようです。
また、「6057ブラックナイトシップ」では、岸にいるブラックファルコンがブラックナイトシップに向けて弓を構えている写真もあります。
そのため、おそらくは対立しているかと考えられます。




最後に、ミニフィグを見ていきます。



ブラックファルコンの歩兵1名と騎兵1名、ブラックナイトの歩兵3人、合計5人です。
個人的には、ブラックファルコンのトルソーは鳥印よかったかな。
ブラックファルコンとブラックナイトの関係性が伺える面白いセットだと思います。

以上、6059 騎士の砦のレビューでした。

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