LEGO 6080 お城 は、クルセイダー(ライオン騎士)が守るお城です。1984年に発売されました。
英語圏での商品名は “ King's Castle ” で、直訳すると「王様の城」となります。ただ、どのミニフィグが王様なのかはわかりません。
お城シリーズには、名作と謳われるモデルがいくつかあります。
6080は名作としては聞こえてきませんが、それでも初期お城シリーズを代表する象徴的なセットです。
ちなみに、厳密にはお城シリーズ最初期の製品としては、1978年発売「LEGO 375 Castle」、「LEGO 0061 Castle Minifigures」、1979年発売「LEGO 383 Knight's tournament」、「LEGO 677 Knight's Procession」、1983年発売「LEGO 6002 Castle Minifigures」などがありますが、これらは日本では販売されませんでした。
さて、1984年からのお城シリーズでは、これまで設定がなかった国や組織の世界観が公式に追加されました。
その第一弾が、クルセイダー(ライオン騎士)とブラックファルコンです。
当時の公式設定では、クルセイダー(ライオン騎士)が主役、ブラックファルコンは準主役(ライバル役)の位置付けでした。
それでは、全体を見ていきます。
写真では伝わりにくいかもしれませんが、建物としての厚みがなく、全体的に薄さを感じさせます。
本来、城壁は大きな石材を積み上げて作られています。お城シリーズ最初期の城「LEGO 375 Castle」の城壁は、ブロックを積み上げて再現していました。そのため、「375 castle」の城壁には、しっかりとした厚みを感じられます。
しかし、「LEGO 6080 お城」の城壁はブロックの積み上げではなく、一体成形で作られた薄い板状の城壁パーツを並べて作ります。お城のサイズが大きいだけに、薄さが強調されてしまいます。破城槌をぶつけたら簡単に壁を抜けそうです。
ただ、城壁パーツはブロックを積み上げるより総パーツ数を減らせるので、子どもでも組み立てやすいメリットがあります。
また、総パーツ数が増えて原価が高くなれば、それはそのまま販売価格に跳ね返ってきます。ただでさえ当時のLEGOは高価な玩具でしたので、さらに値段が高くなると子どもがLEGOを買ってもらえなくなる可能性もあります。
城壁パーツの使用は、そのあたりのバランスも取っていたのかもしれません。
お城の中を見ていきます。
サイズが大きいだけあって、広々とした中庭です。
中庭の奥には、城壁に上がるための階段もあります。
おなじみの牢屋もあります。かんぬきも設置されているため、内側からは開けられません。
城内には、いたる所に武器が設置されています。
城壁には一体成形パーツが多用されているものの、柱などは小さなブロックを積んでいくので、なかなか贅沢な作りです。
次に、ギミックを見ていきます。
まずはお城の顔である城門から。ここに設置されている跳ね橋は、上げ下げすることができます。
跳ね橋の上げ下げは、門塔の屋上に設置されているリールを巻き上げることで行います。
さらに、城門には落とし格子も設置されています。
格子戸も一体成形パーツではなく、細かくプレートを組んで作ります。
格子の上げ下ろしは、糸を結んだピンホールのブロックを引っ張るだけ。
とてもシンプルな設計です。
跳ね橋の糸と落とし格子の糸は、門塔の屋上の穴から通しています。
お城にはヒンジが付いているため、展開することができます。
半開にすると、さらに大きなお城へと変貌します。
半開の状態を内側から見ると、このような感じです。
全開にすると、このようになります。
全開の状態を内側から見ると、このような感じです。
閉じた状態、半開、全開で、お城の印象が変わるので面白いです。
最後に、ミニフィグを見ていきます。
ミニフィグは、歩兵×4、騎兵×4、弓兵×4、合計12体です。馬のフィグはこの時期から登場しています。
ミニフィグが多いため、小物類もとても多いです。
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