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9月, 2022の投稿を表示しています

LEGO 6075 ウルフ盗賊団の隠れ家 レビュー

まるで牢屋の演出のために作り出されたような、とてもユニークな存在、ウルフ盗賊団。 そんな彼らの拠点が、「ウルフ盗賊団の隠れ家」です。 1992年に発売されたものですが、中古品がそこそこ出回っていますので、現在でも入手しやすいセットです。 まずは、建物正面から。 居館が水上にあるため、アプローチ部には橋が架けられています。この橋は、一部が跳ね橋になっています。 跳ね橋を上げると、このようになります。 居館の門には、落とし格子が設置されています。 落とし格子は、ハシゴを使用して表現しています。ハシゴは根本をクリップで留ているため、開閉が可能です。 このように開閉します。 正面の門の奥には、塔があります。 塔には、小部屋があります。ここも格子に見立てたハシゴがクリップ留めされており、手前に可動します。おそらく牢屋かな。 牢屋の格子を開けると、中にはゆうれいが。 説明書では、ここがゆうれいの設置場所となっています。牢屋で亡くなった人のゆうれいかもしれませんね。 建物の側面を見ていきます。 水面から突き出た自然の岩を利用して作った設定なのか、建物側面の岩が左右で非対称になっています。 左側面の岩の上には鋸壁を設置、側防塔のように使われています。 コーナーの城壁のプリント面も左側のみ。 一方で、右側面の岩の上には何もありません。城壁のプリントも右側にはありません。 側面の岩は、左右とも開くようになっています。 岩を開くと、床下には宝箱が。 この床板も可動します。 門の落とし格子を下ろして床板を上げると、内側から入口を強固に塞ぐことができます。 隠れ家に攻め込まれた時は、入り口を固めて時間を稼ぎ、宝物を持って水中から脱出するつもりなのかもしれません。 宝箱の中には、黄色の1×1のラウンドプレートが4コ入っています。金貨に見立てているのでしょう。 ちなみに、“ ウルフ盗賊団の隠れ家 ” が発売されたのは1992年です。 その3年前の1989年に発売された “ 南海の勇者シリーズ ” ではメッキ塗装の金貨が使われていたのですが、当時のお城シリーズにメッキ金貨はありませんでした。 建物の背面を見ていきます。 屋根の上に高々と団旗を掲げ、団の存在を主張しています。とても隠れ家とは思えません。 斜め後ろから。バランスのいいスタイルです。 塔の背面、上下のコーナー城壁の繋ぎ目部分に隙間があり

LEGO お城シリーズ 6038 ウルフ盗賊団の荷馬車 レビュー

昔のお城シリーズの名脇役を尋ねると、ウルフ盗賊団を挙げる人は多いのではないでしょうか。 彼らの盗賊活動を支える重要な足が、「ウルフ盗賊団の荷馬車」です。 まずは外観から。 荷馬車というだけあって荷が多く、馬の鞍、宝箱、タル、武器類を積んでいます。 馬車馬に鞍をつければ、たちまち騎馬に早変わり。 馬車の荷台は上に開きます。荷台の下には収納場所があります。 ここに宝箱を隠すことができます。実に盗賊らしいギミックです。 ちなみに、宝箱とタルの中には宝物が入っています。 コインに見立てた黄色のラウンドプレートがレトロな雰囲気。 ミニフィグは2人。御者1人、護衛1人の編成です。 背中のマントもおしゃれです。 小型のセットですが、小物類が豊富なことも嬉しいですね。 ちなみに、荷馬車はブラックファルコンのミニフィグとも相性バッチリです。 ウルフ盗賊団の荷馬車、とても楽しいセットだと思います。 以上、LEGO 6038 ウルフ盗賊団の馬車のレビューでした。 【関連記事はこちら】 オリジナル ウルフ盗賊団の監獄 LEGO 6038 ウルフ盗賊団の荷馬車 レビュー LEGO 6075 ウルフ盗賊団の隠れ家 レビュー LEGO 1596 ゆうれいの隠れ家 レビュー お話 ウルフ盗賊団とゆうれい

LEGO お話 ロミオとジュリエット メイキング

当ブログでは、制作したレゴを使用して「お話」を作ることがあります。 今回、ロミオとジュリエットを選んだのは、私のつたない創作より、有名作品を題材にしたかったからです。 文章については、青空文庫さまで紹介されている坪内逍遥さま翻訳「ロミオとヂュリエット」を参考にさせていただきました。 坪内先生の原文は古典のような重厚さがありますので、LEGOの持つポップな雰囲気に合わせて現代口語に直し、短めにまとめました。 制作は下記のような手順で作りました。 1:文章の作成 2:文章内に写真を挿し込む箇所を決める 3:写真ごとに背景、演出小物、ミニフィグの配置やポーズを決める 4:撮影の順序を決める(同じ背景を使用する場面をまとめて撮るため) 5:背景セットの制作(建物、演出小物など) 6:撮影、加工 7:ブログへの文章の打ち込み、写真の挿し込み 8:校正 9:校了 文章はワード、撮影手順はエクセルを使用しました。上記のような手順で、制作期間は五ヶ月ほどです。制作期間のうち半分以上は文章を作る時間でした。 レゴの撮影は、月に1〜2回、作業時間は準備と後片付けも含めて1回あたり2時間くらい行いました。 撮影では、細かい配置で時間がかかりました。一枚の写真の中に情景が収まるように、カメラの角度、小物の位置、ミニフィグのポーズなどを変えながら何度も撮影するためです。 ボツにした写真はかなりの枚数になります。例えば、こちら。ジュリエットがキャピュレット家の霊廟で、ロミオの遺体と対面する場面です。 上が採用した写真、下がボツにした写真映です。当初は斜め上の角度から撮影したのですが、臨場感を出すため、ミニフィグの目線の高さに変更しました。 また、ロミオがマントヴァで住んでいる小屋についても、当初は「森の隠れ家」を使用していました。 ただ、森の隠れ家は薬師が住む小屋の方が合うかなと思い直し、ロミオの住む小屋の設定をボツにして撮り直しました。他にも、ボツにした写真は大量にあります。 撮影はスマホを使用しています。スマホは何回でも撮り直せて便利なのですが、その分きりがなくなります。そのため、撮影は極力簡単に済ませるようにしました。 撮影環境も、準備と片付けが楽なように極力簡素にしています。背景は白い壁紙の壁面に白いコーヒーテーブルを寄せただけ、照明は天井の電器のみです。 ちなみに夜の演出では、黒の発

LEGO お話 ロミオとジュリエット 第五幕

 【第五幕 第一場】 木曜の朝。 ロミオはヴェローナを出た後、マントヴァにある古びた小屋をすみかとしていました。 その日、ロミオは不思議な夢を見て目覚めます。それは、死んだロミオにお姫様がキスをすると生き返り、王になるという夢でした。ロミオは、その夢が幸先の良い夢であると確信します。 そしてロミオの元へ、バルサザーがやってきました。ヴェローナから使いとして来たのです。 バルサザー:「ロミオ様、連絡に参りました」 ロミオ:「バルサザー、こんな遠くまでありがとう。家のみんなは変わりないか?」 バルサザー:「モンタギュー家では、奥様が寝込んでおられます。ロミオ様の追放がショックだったようです。それから、昨日キャピュレット家のジュリエットが亡くなりました。エスカラス様とマキューシオ殿の親戚にあたるパリス様との結婚式当日のことだったそうです」 ロミオ:「そ、そんな。それは本当か?」 バルサザー:「はい」 ロミオは生きることに絶望し、ジュリエットの横で死ぬことを決意しました。天国で一緒になりたいと思ったのです。そして、確実に死ぬことができる強い毒薬を手に入れようと考えました。 しかし、毒薬は作ることも売ることも犯罪とされており、簡単には手に入りません。そこでロミオは、知り合いの貧しい薬師の元に行くことにしました。 ロミオ:「気晴らしに馬で走ってくる。バルサザーはヴェローナから来て疲れているだろう。家で休んでいてくれ」 バルサザー:「わかりました。お気をつけて」 ロミオは、知り合いの貧しい薬師の家に行きました。 ロミオ:「やあ、薬師さん。久しぶり」 薬師:「あなたは、ヴェローナのロミオさん。お久しぶりです。薬をお求めですか?」 ロミオ:「毒薬を売ってください。一口で人が死ぬ強いものを」 薬師:「無理です。マントヴァの法律で禁止されています。そんなものを売ったら、死刑になってしまいます」 ロミオ:「そちらの言い値で買います。もちろん、あなたのことは誰にも言いません」 最初は拒否した薬師でしたが、彼は貧しさに勝てず、ロミオに毒を売ってしまいました。 薬師:「この毒薬は、一口飲むだけで死んでしまいます。取り扱いには気をつけてください」 ロミオ:「どうもありがとう」 ロミオは毒を手に入れると、小屋に戻りました。 ロミオ:「バルサザー、所用があるのでヴェローナへ戻る。人に見つからないよう夜