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8月, 2023の投稿を表示しています

LEGO お城シリーズ 6030 石ゆみ レビュー

 LEGO 6030 石ゆみは、中世の投石器を再現したセットです。1984年に発売されました。 全体を見ていきます。 弾に見立てているブロックは、黄色の1×1ラウンドブロックです。 ギミックとして、石ゆみらしく投石もできるのですが、残念ながらあまり飛びません。 投石器の製品は、こちらの「6030 石ゆみ」の4年後に、小型化された「6039 いしゆみと騎士」が発売されています。 歴史的に、兵器は大型・高火力から、小型・高機動へと向かっています。 わかりやすい例に、第二次世界大戦の戦艦があります。 当時の戦艦の大砲は、砲弾を遠くまで飛ばす必要がありました。敵戦艦の射程より遠くから砲撃できる方が有利だったからです。 弾を遠くに飛ばすには、大砲の威力を強くすることが必要です。そうすると大砲のサイズが大きくなり、威力が強くなるぶん発射の反動も大きくなります。 そのため、大砲の重さと発射の反動に耐えられる丈夫な躯体が必要になり、どうしても船が大きくなります。 運用面においても、大きいゆえに動きが遅く、燃費も悪くなります。戦場では、躯体が大きくて動きが遅いと敵の的になるので重装甲にしなければならず、さらに重くなります。 躯体が大きければ大きいほど製造時間がかかり、材料も多くなるため費用が高くなるという…。 作るにしても使うにしても効率が悪いので、それを改善していくと小型化・高機動化になっていきます。 投石器にも、そのような流れがあるのかもしれません。 ミニフィグを見ていきます。 人気のブラックファルコン兵士が、希少なラウンドシールドを装備しています。 うまく投石器の雰囲気を再現しているセットだと思います。 以上、6030石ゆみのレビューでした。 【関連記事はこちら】 LEGO お城シリーズ 6039 いしゆみと騎士

LEGO お城シリーズ 6023 お姫様の馬車 レビュー

 LEGO 6023 お姫様の馬車は、馬車、御者、お姫様で構成された小型のセットです。1986年に発売されました。 日本での商品名は「お姫様の馬車」ですが、英語圏の商品名は “ Maiden's cart ” です。 厳密には「お姫様」ではなく「お嬢様」と訳した方が適当であるかもしれません。 まずは全体を見ていきます。 ギミックは、馬車後部の背面を天蓋ごと可動することができます。このギミックのおかげでお姫様を簡単に馬車に座らせることができます。 また、お姫様の帽子は高さがあります。そのため、天蓋の赤いプレートを設置するには1ポッチほど高さを増やさないときれいに設置できません。 そこで、背面の根元のヒンジの出番です。多少帽子がつっかえても、壁の角度を調節できるので無理なく天蓋を開閉できます。 さて、この天蓋につっかえてしまうお姫様の帽子。これはエナンといいます。 13世紀後半~14世紀後半に、高貴な出自の女性が使用していたそうです。 【出典:協同組合西日本帽子協会 帽子100年 ヨーロッパにおける帽子の起源】 https://hatandcap.or.jp/hundred_pages/europa_pages/gothic.html ちなみに、馬車の御者はライオン騎士(クルセイダー=十字軍)の兵士です。 ヨーロッパの歴史では、十字軍運動は13世紀末までとされていますので。 このセットの時代背景は、13世紀末頃と推測されます。 【出典:世界史の窓 十字軍/十字軍運動より】 https://www.y-history.net/appendix/wh0603_1-008.html ほんの少しだけ、世界史にも触れることができるセットです。 以上、LEGO 6023 お姫様の馬車のレビューでした。