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8月, 2022の投稿を表示しています

LEGO お話 ロミオとジュリエット 第四幕

 【第四幕 第一場】 火曜の正午過ぎ。 ロレンス神父の元に、パリスが結婚式の相談に来ていました。 ロレンス:「パリスさん、こんな時は急いで結婚するものではありません。まずジュリエットの気持ちを確かめてからの方がよろしいのでは」 パリス:「それならご心配にはおよびません、神父。ジュリエットのことは私が支えます。2日後の結婚式の立ち会いの件、よろしくお願いします」 そこへ、ロレンス神父に会うためにジュリエットがやって来ました。 ジュリエット:「ごきげんよう、神父様。あら、パリス様もいらしていたのですね」 パリス:「こんにちは、ジュリエット。君も結婚式の相談かな。結婚式当日の朝、迎えに行くので、その時にまた」 パリスはジュリエットがロレンス神父に結婚前の懺悔に来たと勘違いをし、そのまま帰っていきました。 ジュリエット:「神父様、どうにかこの結婚を破談にできないでしょうか」 ロレンス:「42時間ほど仮死状態になる薬があります。それを結婚式前夜にお飲みなさい。そうすれば、結婚式を中止にできます」 ジュリエット:「仮死状態に…」 ロレンス:「ご家族はあなたが死んだと思って霊廟に運ぶでしょう。ロミオにはあらかじめ霊廟に行くよう手紙を出しておきます。仮死状態から目覚めたら、2人でマントヴァにお逃げなさい。時期をみて、私がキャピュレットさんとモンタギューさんに事情を説明し、2人がヴェローナに戻れるよう手配しましょう」 ジュリエット:「ありがとうございます、神父様」 ジュリエットはこの危険な提案を承諾しました。そして、ロレンスから薬を受け取ると家へと戻っていきました。 火曜の昼過ぎ。 ロレンス神父は、マントヴァにいるロミオに計画を知らせるための手紙を書きました。そしてロミオに手紙を届ける役目を、同じ教会に勤めるジョン神父に託しました。 ロレンス:「ジョン神父、よろしくお願いします」 ジョン:「ええ、わかりました」 ジョンは手紙を受け取ると、さっそく使いに出かけて行きました。 【第四幕 第二場】 火曜の夕方。 キャピュレット家では、二日後に迫った結婚先の準備で大忙しでした。 そこへジュリエットが教会から戻ってきました。ジュリエットは、キャピュレットに結婚すると報告しました。 ジュリエット:「言いつけ通り、パリス様と結婚します」 キャピュレット夫人:「ジュリエット、わかってくれたのね」 キ

LEGO お話 ロミオとジュリエット 第三幕

 【第三幕 第一場】 月曜の昼下がり。 ベンヴォーリオとマキューシオは、決闘が行われる広場に来ていました。そこにティボルトたちがやって来ます。 ティボルト:「おまえたち、昨日はよくも我がキャピュレット家の夜会に忍び込んだな」 ティボルトは、ベンヴォーリオとマキューシオを見つけると、二人に詰め寄りました。昨夜の怒りが収まっていなかったのです。 マキューシオ:「ああ、昨日は実に楽しい夜会だったよ。どうもありがとう」 ティボルト:「おい、マキューシオ。ヴェローナ太守エスカラスの親戚だからって調子に乗るなよ。モンタギューとエスカラスの飼い犬め」 マキューシオ:「おもしろいな。もう一度言ってみろよ」 ティボルト:「今日のおれの相手はロミオだ。犬はそこで見ていろ」 マキューシオ:「ロミオの前におれが相手をしてやろうか?」 マキューシオが剣を手にして、ティボルトの前に進み出て来ました。 ベンヴォーリオ:「よせ、マキューシオ」 そこへ、ロミオがやって来ました。 ティボルト:「来たか、ロミオ。さあ剣を抜け」 ティボルトはロミオが決闘に来たと思いました。しかし、ロミオは果し状が届いていることを知りません。さらに、ジュリエットと結婚式を挙げたばかりで幸せな気持ちにあふれています。 ロミオ:「ティボルト、君がなぜ怒っているのかわからないんだ。もし僕が原因なら、どうか許してほしい。そして、これからは仲良くしてもらえないだろうか」 ロミオは、ジュリエットの従兄弟であるティボルトと決闘したくありませんでした。そのため、ロミオはティボルトに許しを乞い、仲直りしようとします。 ティボルト:「闘わないつもりか、臆病者め。さっさと剣を抜け!」 ロミオはそれでも剣を抜こうとはしません。マキューシオは、ロミオの弱腰な態度に苛立ちました。 マキューシオ:「ロミオ、なぜ闘わないんだ。こんな奴に馬鹿にされたままでいいのか」 ロミオ:「マキューシオ、僕は今世界一幸せなんだ。だから、みんなにも幸せになってほしい。闘う必要なんてないんだ」 マキューシオ:「ロミオ、おまえがそんなに臆病だとは。見損なったぞ。おいティボルト、おれが相手だ。かかってこい」 マキューシオは剣を抜くと、ティボルトと切り合いを始めました。 ロミオは二人の間に割って入りました。 ロミオ:「やめるんだ、二人とも。エスカラス様からけんかは禁止されているだ